2009年05月08日(金)
クルーグマン教授も謝罪?「金融政策の誤り」

 
「We really owe the Japanese an apology(日本に謝らなければならない)」――。
 

2008年のノーベル経済学賞を受賞した米プリンストン大学のポール・クルーグマン教授の言葉です。
4月13日、ニューヨーク外国人記者センターにおける会見の模様が日経ビジネスオンラインに掲載されています。

 クルーグマン教授、一流のレトリックなのでしょうか?
「自分の痛みはたえられないけれど他者の痛みには鈍感でいられる」ということを再確認しただけでしょうか?
 過去、私もワシントンでも数回、議論させていただきました。
 ティモシー・ガイトナー現財務長官はアメリカに行く度に議論をしてきた
「友人」ですが、彼も日本を強烈に批判し、不良債権処理の遅れを指弾してきた一人です。しかし、その彼が金融処理の当事者になったときに、現在の状況です。

 日本の現政権の金融検査マニュアルは、まさにこのような背景を元につくられたものです。
「10年以内に元本も利息も全て回収できるようなビジネスにだけ投資せよ。それ以外は速やかに回収せよ。」などということが、この世にありえるでしょうか?生身の企業の実情も勘案せずに、回収の対象としかみない金融政策が破綻するのは当たり前のことです。