2009年04月21日(火)
総務委員会参考人質疑 直轄事業負担金問題について

 
【総務委員会参考人質疑】
総務委員会参考人質疑   090421

上田清司知事
 直轄事業についての県としての基本的立場
 負担事業の問題点について

 地方分権の立場からすると国と地方の関係で複雑になっている
 県で行う事業に補助金 国の直轄事業について県が負担
 両方で負担を分かち合う
  全国ネットワークであれば国が
  県については税源と権限を地方に任せる
 原則はあるけどそれも場合によっては変えられる
  維持修繕についても負担が大きい
  埼玉県の実情 435億円の事業
   3分の1弱を県が負担している
   首都圏中央道連絡自動車道
  河川も大きな負担
  首都圏氾濫区域堤防強化地域 決壊すれば東京都まで水が流れる
  昭和22年のカソリン台風と同じようなことがおきる

 香川県にみられるように
 公共的事務所にまで直轄事業負担金が使われているということが判明して
 埼玉県でも事例を開示してもらうように要請
 ゴキブリが一匹いればたくさんいる
 今までは直轄事業負担金については1枚の紙
 簡単な国の負担と地方の負担の総額を書かれるという形で通知をされる

細かい打ち明け
事業所・事務所の費用もこの中に含まれている

直轄事業負担金制度そのものの見直しの前に事務所費・人件費が含まれていることは問題
金子大臣宛に問題点を列記して要望書
負担金額の内訳について詳細な情報
建設機械整備費、庁舎営繕費等の除外
維持管理費負担金の早急な廃止
直轄事業に対する地方公共団体の検査確認
全国知事会を通じて直轄事業負担金の廃止を掲げていた
細かい内訳が出ないこと わかったら関係のない事業費・費用まで含まれていたことを怒り。次年度から本年度返還を含めて検討して欲しい


神野参考人
財政学の立場から直轄事業負担金制度の改革について
改革へのシナリオ
事前協議の制度化
維持管理負担金の廃止
行政責任明確化の原則に基づき直轄事業の見直しと直轄事業負担金制度の廃止


地方自治の原点への回帰
 地方自治の原則に反している
 戦後の民主主義改革のやり残した課題
 ヂャウプ勧告の内容の引用
  事務の配分は複雑で地方自治、および地方配分にとって有害
  有名な3つの原則
  三段階の行政機関の事務は明確に区別
   行政責任明確化の原則
   地方自治を運営していく前提条件
  それぞれの事務は能率的に遂行できるところに割り当てる
   能率性の原則 地方自治を実現していくための原則
 補完性の原則
  個人でできないことを家族が
  家族でできないことをコミュニティが
  コミュニティができないことを
   地方自治を具体化していくときの基本原則

 行政機関のどの単位に責任があるか
 国と地方の利益に応じて負担をするという利益を算定する客観的根拠がない
 だから概数で決めている
 負担の対象や負担の範囲も恣意的に決められてしまっている
  中身についても事前に説明されずに強制されている



 
 強制された乗客の悲劇 (forced rider)
  地域社会に必要な公共サービスの提供を阻害している
  負担対象、負担内容
 地域社会が優先度が高いと考えている公共サービスの提供を阻害している
 財政力の弱い地方自治体に過重な負担を強いる
  負担対象・負担内容について説明・参加なき決定


直轄事業負担金をどう改革するか
 方向性を示すこと
 行政責任明確化の原則 何を直轄で行うのか国が決める
 明確な区分
 緊急にやらなければならない制度 事前協議の制度を制度化していく
 維持管理費については決定権のあるところが負担をする
 維持管理の責任がある行政機関が負担をする
 見直した上で廃止をしていく

二井関成参考人
 18道府県からなるプロジェクトチーム
 出先機関の移転改築費 職員の退職金まで含まれている
経費明細を出すように
現状のままでは負担金の根拠を県民に説明することができない
5月を目途に情報開示を
  補助事業と同等程度の情報開示を
  明細もないままに負担を求められている
 調整協議をする余地もない
 補助事業と比べて事務費の割合が大きい

維持負担金は地方に受益があるということを理由に負担
県が管理している国道については維持管理費について国の負担はない
直轄事業は国が責任を持つべき事業に縮小
昭和34年から地方負担金の廃止を求めてきた

橋下徹知事
 去年1年間 行政の長についた素直な話
 国はどういう方向にもっていきたいのか 国家戦略がわからない
 国の方向性・国の形が全く見えない状況
 明治維新から近代国家が成立するときには一部の勉強した人たちがひとつの方向性に向かって走っていくということが合理性があったかもしれないが、一部の官僚テクノクラートにだけ知識が蓄積しているわけはない
 国民全体がひとつの方向にいくなどというのはありえない
 何もできない
 僕の判断で何もできない
 天を仰いで降ってくるのを待つだけ
 何かをやろうと思っても財源もない
  借金についても総務省が指標を強いている
 大都市圏の行政サービスを行うにも何か新しいことをすることもできない

 公務員組織に身をおいて仕事をしたが価値観が合わない
 国は親、地方は子 ということを耳にする
 この行政の仕組みのままで霞ヶ関の役所が全国ツヅウラウラまで口を出してくるのか
慣行や文化
 外に軸足を置いて客観的に見ようと心がけているがネズミ色一色
色とりどりの国にしたいという思い
どうやって8色、9色 国の色を変えていったか
国のいいなり
 なぜ50年問題提起しながら制度が動かなかったのか
 国交省とも協議をしているが危険な問題
事前協議をするかどうか 開示してもらうかどうか 維持管理費について負担を廃止する 
 補助金も廃止することになる
 負担金をなくしてしまうとゼロはまずいのではないかといっているが
 国全体の事業ということであれば縮小する
 地方の利益になることには地方に任せていれば陳情合戦にはならない
国土全体のことに集中して住民生活のことは地方に任せる
負担分を軽減することが出ている
国のお金などない 住民からの預かり金だ
賠償責任を負わない霞ヶ関の役人


【参考人質疑を終えて】
3人の師と親友が参考人でした。
 「母屋でお粥をすすっているのに離れですき焼きを食べている」・・・有名になったあの塩川財務大臣の答弁は私たちが特別会計を追及しているときに出たものです。今日、参考人で来ていただいた上田知事への答弁でした。上田代議士(当時)は兄ともいえる人で、国会議員としても目標にしてきた人でした。900 ページに及ぶ特別会計の予算書をくまなく精査して官僚ですらきりきり舞いするような質問をなさいました。上田さんの情報開示へのあくなき追及こそが、特別会計改革の大きな原動力になりました。

 そこまで言って委員会に何年もご一緒した橋下徹知事は、宮崎哲弥さんとともに親しい友人です。初めての国会答弁で緊張しているように思えましたが、私がエールの質問をおくってからは、元の橋下節がでてきるようになりました。懸命に古い政治の圧力と戦っているのでしょう。久しぶりに話す友人の体からは強いストレスにさらされた痕跡が見られました。国土交通省出身の自民党議員福井さん。なかなか物腰の柔らかい方ですが橋本知事のいうような直轄事業負担金廃止には賛成できかねるらしく、大阪府では与党の自民党ですが、強い牽制球を投げざるを得ないようでした。
 懸命に戦う橋下さんの姿を見て、同情のような気持ちを抱きました。いつも強く、明るくへこたれない橋下さん。突っ込むことはあっても、同情するなんて気持ちになったことはこれまでありません。こんな気持ちになることは彼に限ってはないだろうと思っていました。うまく言い表せられませんが、巨大な壁に当たる友人が、本当なら大きく見えなければならないのに、「気弱」に見えたような気がしました。

 もちろん、こんな印象を持つのは私だけで、質疑終了後も意気軒昂として帰っていましたし、毒舌も健在でした。体に気をつけて頑張ってねといって別れました。質疑が始まる前に新しい名刺を交換したのですが、どこか知らない人の名刺のような変な気がしました。無理しすぎて倒れないといいがなと思い心配になりました