2010年02月09日(火)
「検証戦争責任」
検証戦争責任

私たちは、何故そのような無謀な戦争に突入したのか
3年8ヶ月も何故、戦争をやめることさえできず
無辜の国民もアジアの民も
多くの兵士たちも
無惨に殺されていったのか

「生きて虜囚の辱めを受けず」
何故、兵士たちは兵站を絶たれ
飢えと病と絶望のうちに命を奪われていったのか
一瞬にして魂さえも蒸発させてしまうような新型原子爆弾
放射能とケロイド
チロチロと燃える炎

何故、祖国は存亡の危機に陥ったのか
何故、多くの人たちが殺されなければならなかったのか
米軍進駐と占領統治
誰が裁かれ、誰が裁かれなかったのか
何が購われ、何が購われなかったのか

いろいろな外交文書が語る新たな真実
隠された史実の示すもの
隠された事実

その当時での俯瞰的な見方
塞がれていた声
閉ざされていた声
聞こえなかった声

これらをもう一回、聞くことをしなければ
私たちは再び同じような国家存亡の危機を迎えるかもわからない。

調べれば調べるほど
どこに責任があるかわからなくなってくる
見れば見るほど、誰と誰とが責任をもって議論しているかわからない

軍国主義だ
強権主義だと
後の人は言う

しかし、史実は無惨で脆弱な統治システム
両論併記の弱いリーダーシップ
対処に対処を繰り返す
先送りの無責任を示している

脆弱な政治システムが
多くの人の言葉を奪い

ジャーナリズムの死
国民世論の死
民主システムの死が
大きな戦争
存亡の危機を出現させている

隠すこと
責任を曖昧にすること
先送りすること

意思決定システムは構造的欠陥を抱え
組織化された国家の
虚ろな無政府状態を
誰も止めることができていない

暴力が言葉を塞ぎ
長いものに巻かれる
諦めが
言葉を奪い

戦争を回避しようとする
多くの試みは挫折し
まるでシナリオに乗せられたかのように
戦争に突入している

勝算もなければ目的もわからない
悲惨で無惨な暴走を
どうして誰も
避けられなかったのか

国家存亡の危機を招いた責任さえも
どうして自らで総括されていないのか
全てが他動で
全てが受身なのは何故か

歴史と正対することがなければ
過ちは繰り返されるだろう

チロチロと燃える炎
川の水を飲んで絶命する多くの人たち

あの炎は今も消えてはいない
放射能に毒された川の水は
今も流れている

耳障りな言葉は排除され
威勢の良い言葉だけが支持を受ける

事実に目を塞ぎ
真実の声にも耳を傾けないのなら
怖れを利用して新たな怖れを拡大するのなら
私たちは再び存亡の危機を迎えるだろう

塞がれていた声
閉ざされていた声
聞こえなかった声

これらをもう一回、聞くことをしなければ
私たちは再び同じような国家存亡の危機を迎えるだろう



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歴史に正対して
二度と同じ過ちを繰り返してはならない