原口一博公式 | 立憲民主党 衆議院(佐賀1区)

第46回 「中国 改革解放と徐福さん」


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私は、日中友好、中国の改革解放支援でこれまで幾度となく中国を訪れています。私の師・松下幸之助氏が 小平さんとの間で改革解放支援を約束して以来のいわゆる「古い友人」です。最初の訪問は、まだ20代の時です。佐賀の徐福さんの伝説に導かれて佐賀市を中心とする代表団とともに県議会議員として中国・江蘇省連雲港市・徐福村を訪問しました。

佐賀の象徴とも言えるかささぎがいる江蘇省。連雲港市徐福村で出会った人々は、驚くほど私の祖父母と面影が似ていました。爾来、佐賀と連雲港市は友好都市関係を結び、地域からの友好を育んできました。

急速に発展する中国。労働力を均質化して国をまとめ上げるためには、ある意味でのナショナリズムの台頭を覚悟しなければなりません。かつて日本も明治維新の時には尊王攘夷が声高に叫ばれました。

今回、尖閣諸島沖の中国船衝突事件はそのような歴史的背景の中で起こりました。尖閣諸島は、日本固有の領土であり、東シナ海に領土問題は存在しません。どんな政権ができても主権や国益に関する議論が同一でいささかも付け入る隙を与えてはならない。その思いを胸に尖閣諸島に同志の国会議員とともに飛びました。

友好の井戸を掘った自負があればこその行動です。国と国との主張が対立する時に、いたずらに感情に走るのではなく、国際法と正義に基づいて積み上げた議論を大切にしたいと考えています。政治や外交は、ナショナリズムを煽り袋小路に入り込む愚を犯してはなりません。原則を明示し毅然とした姿勢を示す中にも、友好の井戸を掘ってきた人たちを力づける仕掛けが必要です。

それは、事勿れ外交や今さえ何とかなればいいという外交とは正反対の姿勢です。佐賀に生を受け松下さんに教えを請うたご縁のお陰でこれまで北京政府とも何回も激しい議論を交わしてくることができました。真正面から真剣に議論できる間柄だからこそ、相互の信頼が培うことができます。

先帝陛下の通訳まで務められた真崎秀樹さんは、英語の達人として外務省で知らない人はいません。真崎さんだけでなく佐賀からは優れた外交官をたくさん輩出しています。外交の岐路、厳しい時代にあたり、佐賀の先達の外交の足跡を学び、今に活かしたいと思います。

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写真上/10月19日、衆議院本会議にて、総務委員長として緊急上程の法案の趣旨説明を行いました。
写真下/11月6日、佐賀市内で国政報告会を開催しました。

2011年2月号掲載


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