原口一博公式 | 立憲民主党 衆議院(佐賀1区)

第23回 「未曾有の金融危機・佐賀から緑の分権革命を」


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「世界中で危険なまでに恐慌の程度が深まっていった。景気循環を作り出す要因、そして長期的なトレンドの双方が恐慌に影響を与えている。衝撃の比率を考慮したが、最終的に、従来の分析手法では現状を判断できないことに気が付いた。どうやら、計測不可能な要因が作用していた。つまり、それは各国にとどまらぬ世界全体の信用経済の問題であり、経済復興のためには国ごとの対応だけでなく、世界全体の施策が必要であることを示唆している。」これは、エドウィン・F・ゲイ・ハーバード・ビジネススクール初代学部長の文章です。あまりにも現代の状況と酷似しており、本当にこれが1932年に書かれたものとは思えないくらいです。

賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ・・・。
人類はなぜ歴史に学ばずに、強欲に支配されてしまうのでしょうか?
「紙の上での利益を人々が現実にお金に換えだすと、肥大化した信用が収縮しだし、多くの投資家が浮かれた夢から目を覚まし、我を取り戻した。そしてパニックが起きた。」「それが何を意味するかなど考慮せずに、各国は現在の戦争という急場をしのごうと多くのツケを将来にまわし、世界の生産的資源を費やしてしまった。」見たこともないような信用収縮と経済悪化。ドルの暴落と金融危機。実体経済への計り知れない悪影響。倒産と失業。 現在、起きている未曾有の危機は、紙の上での記号が際限なく膨らんだ結果なのです。

絆を深めることよりも他者を蹴落とすことが優先され、生きる糧を作ることよりも金融の記号の上での利益を上げることに価値が置かれれば一次産業も地域も廃れるのは当然です。今こそ、金融カジノ経済の幻想を捨て、「緑の分権改革」を行う時です。
危機はその本質を見定めればチャンスに変えることができます。佐賀には金融カジノ経済でも奪うことのできなかった地域の絆と自然の恵みがあります。
菜の花からエネルギーを生み出すことが出来れば巨大なエネルギー資本に振り回されることもありません。一人ひとりが2kwの電力を降り注ぐ太陽から電気に変えることが出来れば「きれいなエネルギー」で地球温暖化を食い止めることもできます。
叡智を結集して夢を描けば、苦境さえも、よりよい社会への礎にすることができます。希望の年に決意を新たにいたします。

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写真上/11月16日、中原町山田地区の棚田には人の背丈を越える立派なひまわりが満開。
写真下/12月14日、基山ふれあい祭り会場にて。品評会では立派なみかんをはじめ佐賀のすばらしい農産物が並んでいた。

2009年3月号掲載


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