第68回 「人権のまち 佐賀」
日本弁護士連合会主催の「第55回人権擁護大会」が佐賀で開催されました。
55年目にして、初めての開催です。初代司法卿江藤新平、二代司法卿大木喬任を生んだこの佐賀の地。
「全ての法律の基礎は、人権にある」という江藤新平侯の言葉の持つ意味は、益々重くなっています。
私は、民主党代表選挙の最中に鹿児島県出水市を訪れました。
「いじめ」で自殺をした中学生のお爺様、お父様にお話を聞くためです。手を合わせたご遺影のお顔はあまりにも幼すぎるものでした。うかがうと中学になってから笑顔の写真が一枚もないので小学生の時の笑顔の写真とセーラー服を合成して遺影にしたとのことでした。
無惨に壊されたお気に入りのシャープペンとクラリネット。あまりのショックで弟さんも学校に行けない状態が続いているとのことでした。
お爺様が独自にとられた「いじめ調査」のアンケートに、子どもたちが心情をよせていました。その中に「おとなが隠し事をしてしまうと自分たち子どもも勇気をもって言えなくなってしまいます」という文章がありました。
未だに教育委員会の調査は進まず、ご遺族はどうしてこの子が命を絶たなければならなかったのかという自問の苦しみに耐える日々を送っておられました。
あってはならないこと。おきてはならないこと。いじめ、自殺。一人一人が命の大切さを認識して支えあう暖かな社会を築きたいと思います。
「強いられた死のない社会をめざして」人権大会では、夜回り先生こと水谷修さんも参加くださいました。
「愛と平和は身近なところから、あなたの家庭、職場、ご近所に目を向け、奉仕するところから始る」マザー・テレサの教えです。地域ごとに子どもを見守る仕組みが作られつつあります。世界から見た佐賀。それは人権と愛の町でもあります。
写真上1)原口一博決起集会~民主党代表選挙に向けて~(2012 年9 月16 日)
写真上2)2012 民主党臨時党大会(2012 年9 月21 日)
写真上3)街頭演説リレー~佐賀市・千代田・みやき・鳥栖市・基山~(2012 年9 月1 日)
写真下1)鳥栖市民体育大会(2012 年10 月7 日)
写真下2)高木瀬町民体育まつり(2012 年10 月7 日)
2012年12月号掲載